🌍 クリマニュース 第25号
特集:Treegens──マングローブ植林をNFTとAIで「見える化」する、ReFiプロジェクト
🔍 特集:Treegens──マングローブ植林をNFTとAIで「見える化」する、ReFiプロジェクト
「DegenをTreegenに変える」──Web3ネイティブな植林プロジェクト
ブロックチェーン業界では「Degen」(投機的なトレーダー)という言葉がしばしば使われますが、Treegensはその文化を逆手に取り、「DegenをTreegenに変える」というコンセプトのもと、Web3コミュニティの資金とエネルギーを実際のマングローブ植林に向けるプロジェクトです。
Treegensは、世界で最も透明性が高く、参加者にリワードのある植林プロジェクトを目指しています。これまでにFor Trees Clubとの協働で200万本以上のマングローブの植樹を達成しており、NFTとトークンエコノミーを通じて植林活動への参加と検証を民主化する仕組みを構築しています。
ダイナミックNFTと「Proof of Plant」
Treegensの技術的な核となるのが、Dynamic Semi-Soulbound Token(DSST)と呼ばれるNFTです。これは、コミュニティメンバーが植樹に参加したり植林活動に資金を提供したりするたびに、NFT自体が変化し「レベルアップ」する仕組みになっています。通常のNFTが静的な画像やメタデータを持つのに対し、DSSTは保有者の環境貢献に応じて進化するダイナミックなトークンです。
植樹の検証には「Proof of Plant」と呼ばれる独自のプロセスが採用されています。植樹者は植えた木を撮影し、その映像をAIが解析して本数をカウント。さらに、Treegens DAOのメンバーがAIによるカウント結果、GPS座標、植樹者のプロフィールを照合して検証することで、二重計上を防止しています。ブロックチェーンの透明性とAIの効率性、そしてDAOによるガバナンスを組み合わせた検証モデルといえます。
$MGROトークンとカーボンクレジットへの接続
Treegensのエコシステムの中核をなすのが$MGROトークンです。1 $MGRO Eco-Credit は「1本のマングローブが3年以上成長したこと」を証明するトークンで、植樹の証明(Proof of Plant)を経て発行されます。つまり、単に木を植えただけでなく、その木が一定期間にわたって生存・成長していることが条件となるため、環境インパクトの持続性が担保されています。
NFTミントで調達された資金の50%がマングローブ植林に、残りの50%がTreegens Impact DAOのトレジャリーに配分されます。この構造により、プロジェクトの持続的な運営と植林活動の拡大を両立させています。
マングローブは陸上の森林の最大5倍ものCO₂を吸収・固定する能力を持つとされ、ブルーカーボンの文脈でも注目度が高い植生です。Treegensは、こうしたマングローブのCO₂吸収量をカーボンフォワード(将来のクレジット創出に対する先行投資)として活用するモデルも模索しており、カーボンクレジット市場との接続を進めています。
ReFiプロジェクトとしての位置づけ
Treegensは、ReFi(再生型金融)の具体的なユースケースとして興味深い事例です。NFTの投機的な側面を環境インパクトに転換し、AIとDAOによる検証で透明性を確保し、トークンエコノミーで参加者にインセンティブを提供する──この3つの要素を組み合わせることで、従来のカーボンクレジットやCSR活動では難しかった「個人レベルでの計測可能な環境参加」を実現しています。
KlimaDAO JAPAN としても、こうしたグローバルなReFiプロジェクトの動向を注視しつつ、日本市場におけるブロックチェーン×環境価値の社会実装を推進していきます。
詳細はTreegensの公式サイトをご覧ください。
文・構成:濱田翔平(KlimaDAO JAPAN株式会社)
📰 今週の注目ニュース
■ 第7回ブロックチェーンEXPO【春】JBAブースでAnyOffsetのデモを実施──KlimaDAO JAPANがサステナビリティ分科会としてブースをサポート
2026年4月15日(水)〜17日(金)、東京ビッグサイト(西展示棟)で「第7回ブロックチェーンEXPO【春】」(NexTech Week 2026の一部、主催:RX Japan)が開催されます。KlimaDAO JAPANは、日本ブロックチェーン協会(JBA)サステナビリティ分科会の会員としてJBAブースのサポートを行い、ブロックチェーンを活用したカーボンオフセットプロダクト「AnyOffset」のデモンストレーションを実施します。
AnyOffsetは、企業や個人が簡単にオンチェーンでカーボンクレジットのリタイアメント(償却)を行える仕組みで、カーボンクレジット市場のアクセシビリティを大幅に向上させるプロダクトです。ブロックチェーン×カーボンクレジットの社会実装に関心のある方は、ぜひ会場のJBAブースにお立ち寄りください。
■ Celo、L2移行から1年──DAU首位・月間5,000万トランザクションを達成し、カーボンネガティブチェーンとしての存在感を拡大
2025年3月にEthereum L2(OP Stack)への移行を完了したCeloが、移行1周年を迎えました。この1年間で、CeloはBase、Arbitrum、Optimismを抑えてEthereum L2のデイリーアクティブユーザー数(DAU)で首位に立ち、2026年3月にはデイリーアクティブアドレスが209万を超えるまでに成長しています。
数字で見るCeloの1年間は圧巻です。月間トランザクション数は2025年3月の約2,400万件から2026年3月に5,000万件へと倍増。ステーブルコイン取引は2025年だけで3億4,600万件を超え、前年比52%増を記録しました。オンチェーンに登録された認証済み電話番号は1,400万件に達し、モバイルファーストの設計思想が実際のユーザー獲得に直結していることがわかります。エコシステム面では、MiniPayがトランザクション全体の45%、ステーブルコインフローの93%を占めるほか、Tetherのトランスポートレイヤーとしても週間500万ユーザーを抱えるまでに成長。Uniswap v4、Morpho、Velodrome、Virtualsなど主要DeFiプロトコルも初年度中にデプロイされ、GrayscaleがCELOを2026年Q2の検討資産リストに追加するなど、機関投資家からの注目度も高まっています。
技術面では、2026年3月31日に「Jovian」ハードフォークがメインネットで稼働し、最新のOP Stackとの整合が図られました。Jelloハードフォークで導入されたZKフォールトプルーフに加え、取引手数料の中央値はサブ$0.0005と極めて低水準を維持しています。さらにERC-8004に基づくAIエージェントがすでに約4,000件オンチェーンに登録されており、マシン間決済のインフラとしてのポジションも構築しつつあります。
ReFiの観点で特に注目したいのが、Celoが維持する「Ultragreen Money」の仕組みです。CIP-52に基づき、各エポックのトランザクション手数料(ベースフィー)の20%が自動的にCarbon Offsetting Fundに配分され、そこからToucan ProtocolやArkreenなどを通じてオンチェーンでカーボンクレジットの購入・リタイアメントが行われます。ブロックチェーンの利用量が増えるほどカーボンオフセットも増える──この構造こそがCeloを「カーボンネガティブチェーン」たらしめている仕組みであり、トランザクション数が急成長している今、その気候インパクトも着実に拡大しているといえます。
🌎以下の「Subscribe」からニュースレターの無料登録をお願いします🌎
【PR】 Klima Research Institute(KRI)について
Klima Research Institute(KRI) は、KlimaDAO JAPAN株式会社が運営する
気候金融・カーボンクレジット・再生型経済(ReFi)に関する調査・分析・政策提言機関です。国内外の環境市場や制度動向を独自にリサーチし、企業・自治体・金融機関に対して脱炭素戦略やカーボンクレジット活用のコンサルティングを提供しています。
初回のご相談は無料で承っております。
脱炭素経営やJクレジット市場参入、ReFi領域での新規事業構想など、お気軽にご相談ください。
👉 詳しくはこちら:https://www.klimadao.jp/kri
ご相談・お問合せもこちらのページから承っております。
🏢 発行体について
著者(発行):KlimaDAO JAPAN株式会社
協力:ReFi Japan
監修:Fracton Ventures株式会社
■ KlimaDAO JAPAN株式会社
Web3・ブロックチェーン技術を活用し、日本から気候変動対策を変革する企業です。グローバルで再生型金融(ReFi)を推進する「Klima Protocol(旧:KlimaDAO)」の技術を基盤に、日本市場に適したサービスやシステム開発を通じて脱炭素社会の実現を支援しています。
現在、カーボンクレジットをブロックチェーン上で取引できるマーケットプレイス「CarbonMall」の開発を進めています。
■ ReFi Japan
気候変動や社会課題の解決を目的に、日本でReFi(再生金融)の理解と実践を広めるWeb3コミュニティです。国内外のReFiプロジェクトを紹介し、日本におけるReFiエコシステムの成長をサポートしています。
■ Fracton Ventures株式会社
“Protocol Studio for Ethereum” を掲げる、日本初のCrypto特化型インキュベーター。
これまでに18のWeb3プロジェクトを育成し、グローバルに送り出してきました。
書籍『Web3とDAO 誰もが主役になれる「新しい経済」』(かんき出版)の著者でもあり、DAO TOKYOなどのイベント開催を通じ、アジアのDAO/Cryptoエコシステムのハブとして活躍しています。
✉️ お問い合わせ
KlimaDAO JAPAN株式会社
info@klimadao.jp
免責事項
本ニュースレターの内容は、一般的な情報提供を目的としたものであり、暗号資産・トークンその他の金融商品の購入や売却を勧誘・推奨するものではありません。
掲載情報の正確性・完全性については細心の注意を払っておりますが、その内容を保証するものではなく、誤りや遅延が生じる可能性があります。
本ニュースレターのご利用により直接的または間接的に生じたいかなる損害についても、KlimaDAO JAPAN株式会社は一切の責任を負いかねます。
また、本ニュースレターは閲覧および情報収集のみを目的としてご利用いただき、無断での複製・転載・再配布等はご遠慮ください。
なお、個人情報はKlimaDAO JAPAN株式会社のプライバシーポリシーに基づき、適切かつ安全に取り扱います。


